この佐藤氏のケースから、「出向」という罠から自分の身を守るために学ぶべきものは、主に次のようなものだろう。
1)上司から狙われていると察知したら、その排除の方法を見抜き、早く手を打つこと。
→別の強力な味方をつくる、など。
2)排除目的である事実上の「引継ぎ」を示唆された場合は、少なくとも、仕事のアウトラインのみを伝え、重要なポイントは伝えないこと。
→自分がいないと困るという状況を必ず残しておく。
3)出向の話を受けたときは、それが「転籍ではない」ことを人事部に何度も確認し、確実な言質をとっておくこと。
→いったん、出向先に行ってしまうと、曖昧な約束はうやむやにされてしまうことが多いため。
特に、1)はきわめて重要である。何事も「予防」が大事。何かしらの“兆候”を感じたときは、すぐに手を打ち、その芽を摘んでおかなくてはならない。2)や3)のように、外堀りを埋められてからでは遅いのである。 最後に自分の身を守れるのは、自分しかいない。上司や部下、そして会社は、必ずしもあなたの味方とは限らないということを心得ておいていただきたい。